ネヴァダの奥まで入り込むと東洋人はかなり目立つ。それは子供にとってみても	数年後に彼と再会した。彼はすっきりとスマートに変身していた。	そしてアリスはこの笑顔と共にいなくなっていた。
こんな時、ライカならなんと簡単だろう。でも僕はバイテンなのだった。	2006年の銀座二コンサロンのDMはこの写真にした。	この写真を見ると僕がネヴァダを好きな理由が一目で分かる。
モノクロ写真は人の想像力を最大限に刺激する。旅写真なら尚更だ。	レイクタホには冬が居座っていた。つららは寒さを表している。	リノの町は眠っていた。カジノは延々と朝まで人の欲望を刺激し続けただろう。
このモーテルに滞在する人はすぐ裏のカジノに出掛けない理由がない。	ヴェガスに近い所に木で組んだ様なコースターがあった。空に嬌声が響く。	トノパ−の朝は雪景色で始まる。嬉しくなってカメラを担いで歩き回った。
バトルマウンテンでは粉雪が待っている。遠くの山も雪を頂いている。	モーテルの駐車場の車も雪をかぶっている。ロッキー山脈の仕業だ。	ヴェガスを過ぎてこの時間から北上を始める。夜はもうすぐそこまで。